読書

読書:加藤陽子「それでも、日本人は『戦争』を選んだ」

本書は中高生に行った講義をベースにしている。中高生向けの講義だから、とっつきやすいだろうと思い手に取ってみたが、なかなか難しい。中高生向けでも、歴史の苦手な子を対象にしているのではなく、歴史の好きな中高生向けの内容で、ついていけない授業を…

マルクスは税をどう考えたか?

税理士なので税に関しては人並み以上に関心をもっている。なので「資本論」を読むときも何か税に関する宝物が落ちていないか、ついつい気にしてしまう。不破哲三の「『資本論』全三部を読む」を読みなおして、税について気づいたことを書き残しておきたい。 …

読書:不破哲三「『資本論』全三部を読む」(感想その2)

前回に引き続き不破哲三「『資本論』全三部を読む」の感想です。 『資本論』は“経済学的な結論”だけをとりだして読めば、ある意味ではとてもシンプルな本かもしれない。不破講義を読み直して感じた『資本論』の魅力は、“経済学的な結論”にあるのではなく、そ…

読書:不破哲三「『資本論』全三部を読む」(感想その1)

年末に、不破哲三の「『資本論』全三部を読む(旧版)」を読み始め、先日最終巻を読み終えた。忘れないうちに感想をまとめておきたいと思う。 なぜ不破の「『資本論』全三部を読む」を読み始めたのかというと、斎藤幸平の「人新世の資本論」を読んでいた時に…

マルクスは史的唯物論を捨てたのか?(『人新世の「資本論」』について)

齋藤幸平の『人新世の「資本論」』によると、最晩年のマルクスは「史的唯物論を捨て、脱成長コミュニズム」に到達したらしい。これが証明されれば今までのマルクス観は180度変わることになる。 私にはとても難しい内容だったが、「脱成長コミュニズム」と…